「キミさー」
と、私は小学校1年生の息子に切り出しました。
「なに?」
「あのさー」
「なに、パパ。早く言って」
「実は明日、ウチにiPhoneが届くよ」
「え?」
「キミ用のiPhoneが届くんだよ」
「え、マジ?! え!? 本当?」
「本当」
「え・・・(絶句)」
「どうしたの。『欲しい欲しい』と散々これまで言っていたじゃないか」
「そりゃ、欲しかったけど、あまりにも突然のことでびっくりした・・。まさか買ってもらえるとは思わなかったから・・」
「どう思う?」
「めっちゃ嬉しい!」
というわけで、息子に iPhone を購入しました。
この記事では、子どもにiPhoneを使わせるにあたり、いかに安く運用するかについてお伝えします。普通に購入するならば、iPhoneは大変高価な商品です。しかし、ガラケー(フィーチャーフォン)と同程度の費用でiPhoneを使う方法があります。
またiPhone を子どもに安全に使わせ、さらに家族みんなでiPhoneを楽しむ方法についてもお伝えします。
目次
スマートフォンは子どもにとって大人気
携帯電話・スマートフォンは私たちが生活を営む上で欠かすことのできない存在となっています。なかには2台、3台持っている人も珍しくありません。現代人は携帯電話・スマートフォンなしでは生きてはいけない、といって過言ではないと思います。
携帯電話・スマートフォンが人気であるという事実は、大人だけではなく子どもにも当てはまります。
いまや子どもにとって携帯電話・スマートフォンはあこがれの存在です。キッザニアを運営するKJCが実施したアンケートで、「Q.サンタさんからもらいたいクリスマスプレゼントは?」という問いに子ども達は「スマートフォン (iPhoneを含む)」を4位に挙げております。
1位 | 思い浮かばない | 18.40% |
2位 | ゲームソフト(妖怪ウォッチシリーズ) | 12.50% |
3位 | ゲームソフト(ソフト名回答なし) | 5.20% |
4位 | スマートフォン(iPhone含む) | 5.00% |
5位 | ゲーム機(3DS) | 4.50% |
■実査期間:2014 年 11 月 5 日~10 日 キッザニア甲子園、2014 年 11 月12 日~14 日 キッザニア東京
■調査手法:対面によるアンケート調査
■調査対象:「キッザニア東京」「キッザニア甲子園」ご来場の小学生 合計 806 名
大人が便利そうに使っているスマートフォンを子どもたちが触りたがるのも無理ありません。子どもたちも友達とメッセージをしたり、アプリを使ったり、音楽を聴いたりしたいのです。
子どもの防犯対策としてのiPhone
さて私の子どもが今年小学校に入りました。その時からセキュリティ上の理由で子どもにGPS機能がついた端末を与えることを考えていました。
昨今、子どもたちについて暗いニュースが毎日のように報道されています。私たちの住む社会、決して安全ではなく、何がおこるかわかりません。そこで、自分が子どもの安全のためにできることはとりあえず何でも検討しておきたいと思ったのです。
携帯電話各社はそのような防犯対策のGPSサービスを提供しています。例えばNTTドコモは「キッズケータイ」、auは「安心ナビ」、ソフトバンクは「見まもりケータイ」です。またセキュリティ会社のセコムは「ココセコム」を提供しています。これらがあれば子どもの居場所がすぐに確認できます。
私はそのような「キッズケータイ」のような商品ではなく、iPhone を選ぶことにしました。iPhoneには位置情報を確認するための「友達を探す」機能があります。私自身、この機能をとても便利に使っていて、親しみがありました。
iPhoneの「友達を探す」機能を使えば、居場所をかなり正確に測位できます。「友達を探す」機能を利用するには、Apple IDさえあればよく月額料金は不要です。
子どもにiPhoneを持たせておけば、居場所がすぐにわかります。この「友達を探す」機能が、私がiPhoneを選んだ決定的な理由です。
「ファミリー共有」を組むと、iPhoneのコンテンツが簡単に共有できる
iPhone を子どもに持たせるにあたり、「友達を探す」機能だけが魅力ではありません。iPhone には様々な魅力があります。とくにAppleは家族用の機能に力を入れています。iPhoneを家族でより一層楽しむために、iCloudでファミリーを組みました。
具体的に、妻用のApple IDと子ども用のApple IDを作りました。これにより私を含む家族3人が同じファミリーとして登録され、「ファミリー共有」を使うことができます。
このファミリー共有は便利な仕組みです。iTunes Storeで購入したゲーム用のアプリなどを簡単に共有できるようになります。
たとえば私が昔買ったゲーム「Minecraft」のアプリを、Apple IDを共有することなしに妻や子どものそれぞれが所有するiPhoneにインストールすることができます。これは画期的な仕組みです。
「ファミリー共有」を組むと支払いは管理者であるすべて私のアカウントに請求されます。また新しいコンテンツの購入(無料も含む)はすべて親/保護者が決裁権限を持つことができます。望ましくないコンテンツなどは、子どもが「買って」と承認申請してきても、拒否することができるのです。
「ファミリー共有」でApple Musicを家族で楽しむ。
さてAppleの月額制音楽サービスでApple Musicが提供されています。月額980円で無数と言っていいほどたくさんの音楽を楽しむことができます。
私はApple Musicのファミリー会員です。ファミリー会員は月額1480円とちょっとお高いですが、ファミリー共有を組んだ家族全員がApple Musicを楽しむことができます。
私のウチでは夕食時いつもApple Musicを聞きながらご飯を食べます。この時の選曲は子どもの仕事です。お気に入りは「スターウォーズ」や「アナと雪の女王」です。それから自分たちが習っているバイオリンの曲を流しながら、食事しています。
iPhoneで再生するApple Musicは、AirPlayでAirMac Express経由でスピーカーから鳴らしています。
iPhoneの優れたペアレンタルコントロール
iPhone にはペアレンタルコントロール機能があります。子どもにアクセスして欲しくない情報を親が遮断することができます。特に思春期のお子さんをお持ちのかたにとってはこのペアレンタルコントロール機能はとても重要ではないでしょうか。
iPhoneには「機能制限」を行うことができます。設定項目はかなり細かくできます。アプリの追加を制限したり、例えば Safari ではアダルトコンテンツの制限を行ったりできます。
音楽は露骨な内容の歌詞の曲などを制限することができます。書籍は不適切な性的描写を含むものを制限することができます。
このようにペアレンタルコントロールを行うことで、親が安心する形で iPhoneを子どもに与えることができます。iPhoneを子どもに渡す前にペアレンタルコントロールをしっかり設定しておくことが親子が仲良く使うためのコツです。
iPhoneで写真を楽しむ
iPhoneには優れたカメラがついています。私はこのカメラ機能を重視しました。私が子どもに初めて与えるカメラがiPhoneです。例えば公園や動物園に行った時、子どもにiPhoneで撮影して写真に親しんで欲しいと思ったのです。
昔の写真家はよく親に安価なカメラを買ってもらったというエピソードが出てきます。我が家の場合は、コンパクトカメラでもなく、一眼レフカメラでもなくiPhoneです。iPhoneほど、写真を身近に感じられる写真機はないと私は考えています。
撮影した写真はiCloudで、簡単に家族と共有できます。コメントをかいたり、いいねをしたりすることができます。
iPhoneを安く運用する方法〜白ロムiPhoneの利用
さて子どもに iPhone を与えるにあたり、どの機種が適切でしょうか。小学生用にはどの iPhone がいいでしょうか。一番手っ取り早いのは、家電量販店や携帯電話ショップに行って、3大キャリアから最新機種を購入する方法かもしれません。
しかし、最新のiPhoneは極めて高額です。例えばNTTドコモで iPhone 7 32GBを新規で購入した場合、2年間のランニングコストは192,000円(通話定額プラン)です。毎月8000円かかる計算です。
この費用はNTTドコモだけではなく、au・ソフトバンクも似たり寄ったりです。3大キャリアから最新のiPhoneを買うというのはとてもお金のかかることなのです。私の感覚では、子どもには高すぎます。
そこで私は「白ロム」のiPhoneを選びました。白ロムとは、携帯電話からSIMカードを抜いた状態の端末のことです。一旦人の手を介した製品であり、中古ショップなどで手に入ります。白ロムのiPhoneはキャリアと契約することなく端末を入手することができます。
白ロムのiPhoneの相場は下記の通りです。
白ロム iPhone相場
iPhone 6s Plus | 40,000円ー50,000円前後 |
iPhone 6s | 30,000円ー40,000円前後 |
iPhone 5s | 20,000円前後 |
一般にドコモ版iPhoneが高く、au・ソフトバンク版iPhoneが安いです。また中古なので、商品の痛み度合い(グレード)があります。
オススメの白ロムiPhoneは何か
ひとくちに白ロムと言ってもたくさんの白ロムのiPhoneがあります。どの白ロムを選ぶべきでしょうか。
ポイント1つ目 CPU
最初のポイントはCPUです。「64bit CPU」のiPhoneを選ぶべきです。つまりApple A7、A8、A9 といった64bit チップのモデルを選ぶことが大切です。
というのも現時点で、iPhone 5や 5cは世代的に古くなってしまいました。32bitのiPhone 5や 5c、あるいはそれ以前のiPhone 4sなどは長く使えず、オススメできません。
「64bit CPU」を搭載した、iPhone 5s・6・6Plus・6s・6 Plusであれば、まだまだ長く使えます。
ポイント2つ目 キャリア
次のポイントはキャリアです。MVNOが使える白ロムを選ぶことです。すなわちドコモ版の白ロムiPhoneを選べば良いです。ドコモ版であればMVNOのSIMが使えます。
au版の白ロムiPhoneは、MVNOの「mineo」が使えます。
またソフトバンクは現時点でMVNOが使えませんので、選べません。
上記二つのポイントを考慮すると「ドコモ版 iPhone 」の白ロムが良いです。ただし iPhone 6s・6s Plusの白ロムはまだまだ高価なようです。一方 iPhone 5sは2年落ちしたので、流通量も多く、比較的安価に手に入ります。iPhone 5sは今でも十分使えます。
さてこれらの「ドコモ版 iPhone」の白ロムを入手したら、MVNOと契約してnanoSIMを入手することになります。
MVNOはLINEモバイルがオススメです。月額500円でLINEを存分に楽しめます。
結論:iPhoneを安く運用する方法(子どもとiPhoneを楽しむ)
以上、iPhoneを安く運用する方法について述べてきました。私なら「ドコモ版 iPhone 5s」を選びます。これが安くて長く使えます。
例えば、中古ショップのイオシスで「ドコモ版 iPhone 5s」を購入し、LINEモバイル (データSIM)を選んだ場合、2年間の運用コストは下記の通りです。
iPhone 5s 16GB | ¥10,000 |
MVNO新規契約手数料 | ¥3,240 |
2年間のデータ通信料金 | ¥12,960(500円x24か月x消費税1.08) |
合計 | ¥22,960 |
月額あたりにすると、1000円を切ります。です。NTTドコモで iPhone 7 32GBを新規で購入すると毎月8000円かかりますが、その2割で済みます。いわゆるガラケーと同じ程度のコストです。これは毎月の費用ですから、5年、10年ベースで考えた時、その差は甚大です。
MVNOはキャリアに比べて通信速度は遅いですが、子どもが使うにはまず問題なく使えます。iPhoneは白ロムとMVNOを選べば驚くほど安く使うことができます。子どもにとって、うってつけの運用方法です。
MVNOを利用して月々の利用料金を減らせば、通信費を増やすことなく複数台のiPhoneを運用し、家族みんなでiPhoneを楽しむことができます。一番のオススメはLINEモバイルです。