ASUSの7.9型タブレット「ZenPad S 8.0」についてレビューします。
本稿では、とくに大人気ゲーム「Minecraft PE」の使用感について、旧機種「Nexus 7 (2012)」と比較しながら述べます。ASUSジャパンが我が国においてまもなく「ZenPad S 8.0」をリリースします。この新しいタブレットを先行して使用する機会を得ました。
前回は、「ZenPad S 8.0」の美しい画面について述べました。下記をご参照ください。
今回は、「ZenPad S 8.0」でプレイする「MinecraftPE」の使用感に触れながら、そのハードウェア性能について述べます。
目次
ゲーム「Minecraft PE」が面白い!!
私がタブレットデバイスを買う理由の一つはゲームです。とりわけ「Minecraft PE」は、Google Play のチャートでナンバーワンをほとんど常に獲得しているというおばけゲームです。 私の家族はみながMinecraftのファンです。小学校1年と幼稚園の子どもたちも日々クラフトしているのです。
「僕はクラフターだ」などと小1の長男が言い出すほど。 MinecraftはAndroidやiOSなどモバイルデバイスでプレイできるポケットエディション(略してPE)があります。「Minecraft PE」は、PC版に比べると機能面で劣るのは事実です。
しかし、プレイするシーンを選ばず、なおかつ低価格のデバイスで遊べる「Minecraft PE」はMinecraftのファン層を拡大するのに確実に貢献しています。PC版にどっぷりはまっているクラフターでも、PE版でスケッチ感覚でプレイしている人もいらっしゃいます。
これまで我が家では「Nexus 7 (2012)」でMinecraftを楽しんできた
さて、我が家ではこれまでAndroidタブレット「Nexus 7 (2012)」を用いて、「Minecraft PE」を楽しんでいます。
ウチにはこのデバイスが3台もあるのです。この3台のデバイスを用いて、「Minecraft PE」を親子で楽しんでいます。 マインクラフトは一人でプレイしても楽しいのですが、一緒に誰かとするマルチプレイ(通信プレイ)が楽しいです。
一緒に家を作ったり、地下に冒険に行ったり、釣りをしたり、様々なことができます。
ASUSのタブレットZenPad S 8.0とNexus 7 (2012)の比較表
そんな我が家にASUSの7.9型タブレット「ZenPad S 8.0」がやってきました。「Nexus 7 (2012)」は約3年前の機種。スペック上、さまざまな違いがあります。
以下の比較表をご参照ください。
製品名 | ZenPad S 8.0 | Nexus 7 Wi-Fiモデル [2012] |
メーカー | ASUS | Google (ASUS製) |
色 | ホワイト・ブラック | ブラック |
OS種類 | Android 5.0 | Android 4.1〜5.1 |
CPU | 上位モデル:Atom Z3580 (2.33GHz)、下位モデル:Z3560 (1.83GHz) | Tegra 3, 1.3GHz |
コア数 | 4 コア | 4 コア |
メモリ | 上位モデル:4GB、下位モデル:2GB | 1GB |
記憶容量 | 上位モデル:32GB、下位モデル:16GB | 8, 16, 32 GB |
センサー | 加速度センサー 光センサー デジタルコンパス | 加速度センサー ジャイロセンサー 光センサー デジタルコンパス |
タッチペン | Z Stylus | なし |
カードスロット | microSDカード microSDHCカード microSDXCカード | なし |
インターフェース | USB-C | micro USB |
バッテリー | リチウムポリマー 4000mAh Wi-Fi 通信(動画連続再生):8時間 | リチウムポリマー 4325mAh スタンバイ:300時間 Wi-Fi 通信:9.5時間 ビデオ再生:9時間 |
画面サイズ | 7.9 インチ | 7 インチ |
液晶タイプ | IPS | IPS |
画面解像度 | 2048×1536 | 1200 x 800 |
Wi-Fi(無線LAN) | IEEE802.11a/b/g/n/ac | IEEE802.11b/g/n |
GPS | ○ | ○ |
Bluetooth | 4.1 | 3 |
カメラ | 前面500万画素、背面800万画素 | 前面120万画素、背面なし |
幅x高さx奥行 | 134.5×6.6×203.2 mm | 198.5×10.45×120 mm |
重量 | 298 g | 340g |
*詳細なスペックについては公式サイトをご参照ください → http://www.asus-event.com/pdf/asusjp_spec_tb_Z580CA.pdf
3年の間に Android タブレットは大きく進化しましたね〜。
ASUSのタブレットZenPad S 8.0にMinecraft PEをインストール
「ZenPad S 8.0」には Google Playがありますから、「Minecraft PE」をさっそくダウンロードします。 すでに購入済みのアカウントをもちいて「ZenPad S 8.0」にログインすれば、こちらのデバイスでも追加費用無しにインストールすることができます。
アプリを1つ買えば複数のデバイスで使えます。これは素晴らしいことです。 我が家の Android は、Nexus 7 (2012)が3台、Nexus 4 が1台、そしてZenPad S 8.0が1台と計5台ありますから、5台にゲームをインストールして楽しむことができます。
ASUSのタブレットZenPad S 8.0でMinecraft PEがチョ〜快適だ
「ZenPad S 8.0」でプレイする「Minecraft PE」は快適そのものです。 最新のタブレットデバイスは薄くて軽いのに、性能が高い。
当たり前ですが、3年前のデバイスである Nexus 7 (2012)に比べるとじつに快適なユーザ体験をもたらしてくれます。 快適であるのは、3つの要因があると私は考えています。
ZenPad S 8.0でMinecraft PEがチョ〜快適なわけ 1つ目:CPUが高速である
まず第一に、「ZenPad S 8.0」はCPUにATOMが採用されていること。Antutu という簡易的なベンチマークアプリでは 46630 スコアをマークしています。
Antutu走らせてみました。46630。 #ASUS_ZenPad_S_8 pic.twitter.com/LfFjtRwgNJ
— Soh@オーケーマック (@okaymac1) 2015, 8月 7
これは、ASUSのスマートフォン「ZenFone 2」と同等と言えます。「ZenFone 2」はスペックてんこ盛りのスマホとして知られています。
この「ZenPad S 8.0」のATOMは、Atom Z3580, 2.33GHzを採用しております。ちょっと前の世代のATOMですが、使用上全く問題ないと感じます。 一方、Nexus 7 (2012)は13,000ぐらいです。ZenPad S 8.0はざっと3倍以上の性能があります。もうお話にならないです。3年間の差は大きいですね〜。 このベンチマークの差は、たとえば「Minecraft PE」のゲーム中に大量の動物をスポーンさせたときに顕著に現れます。
#ASUS_ZenPad_S_8 でマインクラフトをプレイ。たくさんスポーンさせても重くならないのはさすが。Nexus 7 (2012) を使っている小1にZenPadを取られそう。😅 — Soh@オーケーマック (@okaymac1) 2015, 8月 15
「ZenPad S 8.0」 では処理が遅くなりにくいのですが、Nexus 7 (2012)ではすぐに処理落ちします。じっさいにそういうことをゲームでやるかどうかは別としても、ZenPad S 8.0はゲーム中にもたつくことがなく、余裕があり、実に優秀だと思いました。
Nexus 7 (2012)でも「Minecraft PE」は快適に動きますが、「ZenPad S 8.0」と比較するといっぱいいっぱいな感じがありますね。
ベンチマーク:他機種との比較
なおここで、他機種の Antutu のスコアについて触れます。 日本で最も普及しているスマホiPhone 6 が48,000スコア程度、iPhone 5sが39,000スコア程度です。したがって「ZenPad S 8.0」はiPhone 6 にほんのちょっと劣る程度という認識で間違い無いと思います。 またASUSの「MemoPad 7」が40,000ぐらいですから、Memo Pad 7より「ZenPad S 8.0」のほうが高性能です。
ZenPad S 8.0でMinecraft PEがチョ〜快適なわけ 2つ目:メモリが4GB搭載
次に、「ZenPad S 8.0」はメモリを4GB搭載していることを指摘したいと思います。 「ZenPad S 8.0」は世界で初めてメモリ4GBを搭載したタブレットだそうです。そのようにメーカーの方が誇らしげに言っていました。
この潤沢に積まれたメモリのおかげで、「Minecraft PE」が遅くなりにくくなっていると感じます。
ZenPad S 8.0でMinecraft PEがチョ〜快適なわけ 3つ目:高精細液晶を搭載
最後に、画面の大きさです。「ZenPad S 8.0」は、2048 x 1536のディスプレイを備えています。いわゆる、QXGA液晶ってヤツですな。比率は 4:3 なので、iPad mini と同等。この比率は電子書籍を読むのにうってつけです。 「Minecraft PE」をプレイしているとこの液晶が高精細であるため、たくさんの情報を表示させることができることに改めて気がつきます。
Minecraft PEの表示は、ZenPad S 8.0とNexus 7 (2012)で全く異なる。
「Minecraft PE」の表示のされ方は、ZenPad S 8.0とNexus 7 (2012)では極めて大きく異なります。 以下、写真でご紹介いたします。
*なお写真はいずれも640にリサイズしてありますが、クリックすると原寸大のものが出てきます。ぜひ原寸大のものをご覧になって比較してみてください。
タイトル画面 Nexus 7 (2012) ZenPad S 8.0 ZenPad S 8.0 はめっちゃ広大です・・・。オプションボタンも小さく感じられます。
設定画面 Nexus 7 (2012) ZenPad S 8.0 スカスカ感、ハンパね〜。
設定画面 Nexus 7 (2012) ZenPad S 8.0 設定画面がすべて見れます。これはすばらしい。ちなみにNexus 7 (2012)でも描画距離を最大にしています。
フィールド画面 Nexus 7 (2012) ZenPad S 8.0 より多くの景色を画面に表示させることができます。
インベントリ画面 Nexus 7 (2012) ZenPad S 8.0 最大の違いはインベントリに現れます。ZenPad S 8.0では、スクロールしなくてもアイテムを選べます。これは素晴らしいです。
まとめ:ASUSのタブレットZenPad S 8.0でMinecraft PEがチョ〜快適!!
以上、「ZenPad S 8.0」で「Minecraft PE」が快適にプレイできることをお伝えしました。 「ZenPad S 8.0」にはATOMが使われています。おそらく多くの方がATOMにたいしてあまり良い印象を抱いていないのではないかと感じています。私自身もATOMは遅いなぁという印象を持っていた一人です。
しかし、ZenPad S 8.0のZ3580は思った以上に快適に働いてくれています。「ZenPad S 8.0」はおそらく現行機種のなかでも最もパフォーマンスを誇る7.9型タブレットデバイスのひとつでありましょう。
そのパフォーマンスに余裕がある点を考慮して、「ZenPad S 8.0」に私はMODを入れてみたいと考えています。 なお、「Minecraft PE」はまもなくバージョン 0.12.x がリリースされます。この新しいバージョンではコントローラーがサポートされるはずです。
「ZenPad S 8.0」にぜひともコントローラーをつけてみたいと思っています。我が家にある XBox 360の無線コントローラーが使えるんじゃないかと思っています。
「ZenPad S 8.0」にはすばらしいパフォーマンスがあるので、このタブレットデバイスをゲーム機としてもっと活用していきたいです。