ASUSジャパンが2015年8月後半、「ASUS ZenPad S 8.0 (Z580CA)」をリリースします。この「ZenPad S 8.0」はAndroid のタブレットです。
今回、ASUSジャパンが8月6日、ASUS製品のファンミーティングを行ったので、参加してまいりました。そしてこのASUSの最新のタブレットをモニターする機会を得たので、レポートします。今回私がレポートするのは、「ASUS ZenPad S 8.0 (型番Z580CA)」です。
目次
ASUS ZenPad S 8.0 (Z580CA)のスペック
ZenPad S 8.0 のスペックは下記の通りです。
- Android 5.0
- 7.9型IPS液晶、2,048×1,536ドット (QXGA)、アンチフィンガー プリント加工、フルラミネーションディスプレイ
- インテル® Atom™ Z3580
- メモリ 4GB
- ストレージ 64GB(こちらはモニター用、実際の製品版は32GB)
- WiFi IEEE 802.11 a/b/g/n/ac
- カメラ 500 万画素Webカメラ(前面)、800 万画素Webカメラ(背面)
- USBポート:USB Type-C×1
- microSD対応
- GPS
- バッテリー駆動時間:約8時間
- カラー ブラック、ホワイト
- 重量298 g
- LTE には非対応
詳細なスペックについてはこちら→ http://www.asus.com/jp/Tablets/ASUS_ZenPad_S_80_Z580CA/Features/
価格はオープンプライスですが、39,800円(消費税抜)となることが予想されています。発売は2015年9月上旬です。
ASUS ZenPad S 8.0には IntelのATOMが搭載されています。
今回私は8月7日から14日までまるまる1週間を、このASUSの「ZenPad S 8.0」とともに過ごしました。そこで感じたことをレポートします。
ZenPad S 8.0のディスプレイが美しい!
ZenPad S 8.0は、7.9インチのIPS液晶を備えています。これが実に美しいのです。画素数は2,048×1,536ドットであり、いわゆるQXGAです。
7.9インチのタブレットというと、私たち消費者が容易に想起するのはAppleの iPad mini です。 iPad miniには3モデルあり、初代の無印、2代目のiPad mini 2、そして最新の3代目 iPad mini 3 です。これらのうち、仕様上同等と考えられるのが iPad mini 2及びiPad mini 3です。
Appleはこれらのディスプレイを Retina ディスプレイを呼んでいますが、ASUS ZenPad もまた同等の高精細ディスプレイを備えています。ASUS は、ZenPad S 8.0 と同時に ZenPad 8.0 (Sがないモデル)をリリースしますが、ZenPad 8.0は1280 x 800 ドットです。こちらは Nexus 7 (2012) と同じ画素数であることに留意が必要です。
ZenPad S 8.0のディスプレイを見て、私はずいぶんきれいなディスプレイだな、と感じました。昨今リリールされるモバイルデバイスはよほど廉価な、新興国向けのようなモデルを除き、IPS液晶を用いています。ZenPad S 8.0もまたくっきりした印象を持ちました。
これはフルラミネーションディスプレイを採用しているからではないか、と感じています。タブレットに関心のある方は iPad Air 2 でAppleがフルラミネーションディスプレイを採用していることをご存知のことかと思います。またAppleは iMac にも採用しています。このフルラミネーションディスプレイの技術をASUSはZenPad S 8.0に持ってきました。iPad mini 2や3には搭載ですので、これはZenPad S 8.0のアドバンテージに成っていると感じています
ZenPad S 8.0で Kindle が読みやすい
ZenPad S 8.0は、美しい高精細ディスプレイを備えています。私はこのディスプレイを用いて、Amazon Kindleアプリでの読書を楽しんでいます。
ZenPad S 8.0にはKindleアプリが標準状態でインストールされております。またZenPad S 8.0はAndroid OS のデバイスですからGoogle Playアプリがあり、そこからKindleアプリを無償でダウンロードできます。このKindleアプリがあれば、Amazon Kindle で購入した本を読むことができます。
Amazon Kindle では活字の本も販売されていますが、写真をたくさん使用した本・雑誌も販売されています。ZenPad S 8.0では、とくに写真を美しく表示させることができます。
たとえば私はデジタルカメラの雑誌「デジキャパ」を表示させてみたところ、ストレスなくきれいに表示させることができることがわかりました。これは実に素晴らしいクオリティです。
小さい時もはっきり読めます。これは素晴らしい。老眼気味な方はピンチすることで、拡大できます。拡大しても綺麗。
AmazonはKindleというデバイスを出しておりますが、ことにカラーモデルについては ZenPad S 8.0 で代替できるのではないかと感じました。
私はまた自炊したPDFデータを数GBをZenPad S 8.0に転送して閲覧してみましたが、こちらも快適に閲覧できました。
Kindleにせよ、自炊PDFにせよ、ディスプレイの美しさのメリットを存分に享受することができます。これはZenPad S 8.0のもつ大きなメリットです。
ZenPad S 8.0の残念なところ:オプション「ゼンクラッチ」のつくりが甘い
ZenPadには、メーカーオプションが用意されています。その一つは「Zen Clutch」(ゼンクラッチ)です。これはメーカー純正のカバーの位置付けです。
この「Zen Clutch」にはZenPad S 8.0 がすっぽり収まります。
下のようにZenPad S 8.0を立てることができますが、支えがないので、ちょっと不安定です。「Zen Clutch」でこんなこともできるという一例です。映像を見たりするときに便利でしょう。
今回、ASUS側はZenPad S 8.0をプレミアムな一台として販売しようとしております。その姿勢が「ASUS Collection」という文字に伺うことができます。
さて、ひとつ残念なことをお伝えします。この「Zen Clutch」には専用スタイラス「Zen Stylus」をしまうところがあるのですが、私のZen Stylusには狭すぎるので、入りません・・・orz。
無理やり押し込もうとすると破れてしまうでしょう。「Zen Clutch」はつくりが甘いなぁと言わざるを得ないですね。
ASUS ZenPad S 8.0は、専用スタイラス・専用クラッチを合わせて購入すると約5万円します。お客さんが5万円支払ってこの品質だとがっかりするでしょう。
ZenPad S 8.0の残念なところ:電源ボタンを押した際のクリック感が皆無
ASUS ZenPad S 8.0 を使っていてもう一つ残念なところがあります。それは電源ボタンです。
下の写真では、左から電源ボタンがあります。右は音量ボリュームボタンです。この電源ボタンがとても甘いのです。
音量ボリュームボタンが「カチカチ」と音を立てて、しっかりクリック感があるのに対して、電源ボタンはほとんど押し込んだ感覚がありません。
そのため、タブレットを起動させようとして電源ボタンを押すと2回ぐらい失敗して、やっと画面が点灯するということになります。
ZenPad S 8.0、電源ボタンがクリック感ないのつらい。これは改善していただきたい。 #ASUS_ZenPad_S_8
— Soh@オーケーマック (@okaymac1) 2015, 8月 11
電源ボタンはユーザがもっとも多用する、もっとも重要なボタンです。これがこの品質だと、かなりつらいです。
以上、「ASUS ZenPad S 8.0 (Z580CA)」を1週間使ってみた感想をレポートしました。ディスプレイは美麗で大きなアドバンテージがある一方、周辺機器や電源ボタンに難があります。