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レポート「GR 体感&トークライブ」Part 5 「GR 公開ワークショップ」

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レポート「GR 体感&トークライブ」Part 5 「GR 公開ワークショップ」

2013年5月11日、東京都港区海岸にあるTABLOIDにて、「GR 体感&トークライブ」に参加しました!

この日14:15から開始した「GR 公開ワークショップ」についてレポートします。こちらは写真家鈴木光雄先生によるワークショップです。

鈴木光雄先生による「GR 公開ワークショップ」

このワークショップでは、事前に選ばれたユーザ6名の方々が、新しいGRを手にして、会場付近を散策して撮影した写真を2点えらび、鈴木先生の講評を交えながら、GRの機能について紹介するというものです。

201305grs

このイベント当日は小雨が降るという厳しい条件のなかで、6名の方々が撮影にチャレンジされました。

GRの新機能について

まずGRから、エフェクトモードを最初はRAWデータでとって、カメラ内でRAW現像できるようになったという指摘がありました。また撮影のときにエフェクトモードで白黒モードであるとか、ブリーチバイパスとかかけるが、RAWモードにて、ノーマルに戻すこともできるそうです。

GR のマクロ機能は10cmになるとのこと。ワークショップで見せていただいた作例は、F4 ISO 800ぐらいで撮影されたもの。背景がきれいにでており、またボケもきれいであるというコメントがありました。

GR 公開ワークショップ参加者の作品

参加者の方の作品です。カフェの写真について。

鈴木先生からは、「カフェの雰囲気をだしたい。このばあいRAW現像する際にダイナミックレンジの補正を加えてあげるといい。明るい部分、暗い部分の差が小さくなる。」というアドバイスがありました。ダイナミックレンジの補正し、コントラストの調整をデフォルトよりも弱めにするとディテールがみえてよいだろうとのこと。

具体的には、コントラストは標準が5になっているが、2とか3、1とかにしてしまってもいい。
明るい部分が飛ばずに残ったりする。とった後から調整できる。

次に日の出桟橋の写真。参加者の方はモチーフの金属の質感を出したくて、RAW周辺減光を中か強にしたとのこと。ポジフィルム調の効果を入れてみたそうです。

鈴木先生からは「スナップ写真を撮る場合は、人とか鳥とか木がなびくなど、動きがあるものをとりいれると、スナップとしての躍動感、流れがでてきます」というコメントがありました。

別の方の作品はご自身のこぶし。マクロモードによる撮影。
鈴木先生からは「コントラストを強くしてみると良いのでは」というコメントがありました。

次の方は、ゆりかもめの写真。マクロモードによる撮影。

先生からは「雨の水滴にピントを合わせてみるとよいだろう。またダイナミックレンジで起こしてあげると変わってくる。」というコメントがありました。

作品:和傘をさした男性の後ろ姿の写真

先生からは、「雨傘に加えて、大門という文字が生きている。ハイコントラストにして、人物が写っているのが面白い。さらにまわりのビルのディテールを見せてあげた方が面白い」というコメントがありました。

これで作品の講評は終了。

ワークショップ参加者によるGRの感想

そこで、今回の6人の方に「GRの違い、良さ、あるいは変わった点について伺ってみました。

参加者の方からは、「GR3を使っている。これまではサブカメラ、メモの用途でつかっている。しかしGRは作品作りにつかえそうだ。」という発言がありました。

鈴木先生からは「GRはセンサーのサイズが大きくなって、諧調が豊かになった。頭で考えればたしかにそうなのだが、実機で実際にとって見るとちがうなというのがリアルに体感できる。これはエンジンが新しくなっているということも一因だろう」とのことでした。

またサイズについては、「先代よりも大きくなったが気にならない」という意見が参加者の方から出されました。これは男性の方が多かったためと思われます。

また鈴木先生から「GRは、電源を押してから撮影できるまでの起動時間がGRD IVに比べてものすごく速くなった。スナップを撮るのに、電源ボタンをピッとおして、ぱっと撮れる。レスポンスがすごく速い」とのコメントがありました。さらに、電源をオフにするときも速くなり、使いごこちが良くなったという指摘もありました。

鈴木先生によるGRの作例

ワークショップの最後は、鈴木先生の作品を披露していただきました。これは参加者の方と全く同じ条件・時間に撮影されたものです。

まずはマクロモードでの骨の写真。
開放で、背景のボケを生かして撮ってみた。骨の冷たい感じを出したくて、ブルーでエフェクトをかけて。モノクロだけど。周辺減光をしています、とのこと。

・本の写真。
接写による質感を試してみたかったとのこと。
ガラスのもつキラキラした質感、本の紙の感じが伝わってくる。解像力・描写の違いがわかります。

GRは絞りが2.8になりました。先代GRD IVよりもひと絞り以上かわったので、ボケはどうなるんだろうという心配が鈴木先生にはあったそうです。しかしGRはセンサーが大きくなったので、レンズは暗くなったけど気にならない、とのことでした。

またGRはセンサーが大きくなった分、マクロで10cmまでしか近づけなくなりました。しかしワイドコンバーターをつけると、4cmまで近づけます。広角でパースがついてるので、よってる感じが出る。これがお好きだそうです。

鈴木先生によるGRのカメラ内現像のテクニック

またここで、カメラ内現像のお手本を見せていただきました。

  • コントラストをつけたり、周辺減光する。
  • ハイコントラストさせる。
  • おじさんの写真、ダイナミックレンジをいじって、明暗の差を調整する。
  • エフェクトをかけて、ブリーチバイパスの細かい設定をかけてみる。
  • タイルの写真。 明るくなるので、彩度を上げる 8
  • コントラストを目一杯あげる 8 周辺減光を 強 明るさをマイナス補正

また鈴木先生からは、「今日のような悪天候だと撮影がどうしようもないときもある。そんなばあい、エフェクトをつかうのは有効だ」というコメントがありました。

最後に:鈴木光雄先生による「GR 公開ワークショップ」

今回のワークショップにでて、プロのカメラマンのエフェクトの効果的な使い方を実際に目の当たりにし、「目から鱗」でした。なるほどこういう使い方をするのか・・・。

また出席されたアマチュアの方々も周辺減光などかなりエフェクトを使いこなしていらっしゃってびっくりしました。本当に勉強になりましたね。

今回は雨空ということで、若干残念な結果ではありましたが、次回晴れた日のエフェクトの使い方など、鈴木先生に伺いたいものだと思いました!

2015年4月5日
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