Mac が1台あれば音声ポッドキャストを作ることができます。この記事をお読みのあなたも音声ポッドキャストを作ってみませんか?
ポッドキャストとは
ポッドキャストとは、RSSを使ってインターネット経由で配信される音声や動画番組です。この仕組みを利用すれば、個人がラジオやビデオを簡単に視聴者に送ることができます。またその通信コストは極めて低いものです。
iPhone や iPad があれば、簡単に番組を購読することができます。また番組は音声ファイルですから、パソコンからウォークマンなどに転送して再生することも可能です。
いま多くの人がブログやTwitter、あるいはFacebookなどのSNSで情報を発信しています。個人が情報を発信する重要なツールであります。
これらが文字情報であるのに対して、音声やビデオを配信するのに使われる手法の一つがポッドキャストです。Youtubeなどのストリーミング形式とは異なり、ポッドキャストはファイル自体を視聴者の機器に送り届けることができます。
ポッドキャストの仕組みはいたって簡単。音声ファイルをこしらえ、RSSにのせるだけです。
あとはリスナーが番組を購読してくれれば、更新されるたびに新しいファイルを届けることができます。
私のポッドキャストの取り組み
私はこのポッドキャストを2006年から、Macを用いて始めています。
また2007年11月から開始した音声ポッドキャスト番組「Apple Accent」は、すでに120本の配信を行いました。固定リスナーはおそらく1000名を超えています。
毎回配信するたびに1000名の方が30分間私たちの音声番組に耳を傾けてくださる。これはすごいことです。
ポッドキャスト配信をオススメする理由
いま多くの人がブログを書いています。丹誠込めて、時間をいっぱいかけて執筆したブログ記事1本を読まれるのにどれだけの時間が費やされることでしょうか。おそらく30秒、せいぜい60秒です。たったそれぐらいの時間しかかけて読んでもらえません。
しかしポッドキャストであれば、番組の時間の分だけ、リスナーに聞いていただくことができます。30分番組であれば、30分間独占です。もちろんつまらなければ途中で止めるということもあり得ますが、ファンになってくれたリスナーなら始まりからおしまいまできいてくださることでしょう。
長い時間リスナーとおつきあいできる。これはポッドキャストの利点です。たほうブログに30分も時間を割いていただけるなんてことはどんな有名ブログでもまずあり得ないことです。
私はポッドキャストはいまブルーオーシャンだと思っています。ブロガーは星の数ほどたくさんいますが、ポッドキャスターはとても少ないです。ここにチャンスを見いだします。
ウェブの活動ではひととおんなじことをやっていてはダメです。あまりひとがやっていないことをやってこそ、独自性を出すことができます。
さらにいま多くの人が iPhone/iPad をお持ちで、すぐにポッドキャストを再生できる機器が手元にあります。クリック一つで、Podcastアプリに登録できます。iPhone/iPadの普及のおかげで、ポッドキャストに対する風向きが変わってきたのではないかと感じています。
ウェブで情報発信するなら、競争相手がたくさんいるブログではなく、競争相手の少ないポッドキャストに取り組んでみることは良い方法だと私は考えています。
最低限必要なものは Macだけ
音声ポッドキャストを作成するのには何が必要でしょうか?
じつは Mac さえあればできちゃいます。Macにはあらかじめマイクがついています。Quicktime を起動して、録音ボタンを押し、Macにむかって話すだけ。これでファイルをmp3やAACに書き出してやれば、音声ファイルのできあがりです。
音声ポッドキャストの基本はたったのこれだけなんです。
もちろんより聞きやすくするためにはほかにもやることがあるでしょう。ラジオ番組のように軽快なイントロを流す、印象的なジングルを挿入してみる、トークの後ろで素敵なBGMを入れる。あるいは話者のボリュームを一定にするなどなど・・・。これらはGaragebandでできます。
でもこれらはあくまでより聞きやすくするための方法です。もしトークの内容に魅力があれば、いろんな小細工は不要です。編集をほとんどしないならばQuickTimeだけでもいいぐらいです。
また、聞きやすさの追求は「どこまでやるか」という問題です。私たちはプロではなく、アマチュアとして楽しみのために制作するのですから、できる範囲のことをやればいい。時間がなければやらなくてもいいです。
例えばこんな音声ポッドキャスト番組はどうだろうか? (焼き肉屋さんにて)
もしあなたが食べ物やレストランに関するブログをよくご覧になっているとします。そこで食べ物やレストランのブログの内容を、音声ポッドキャストに置き換えてみるとしたら、どんなものになるでしょう?
仮に番組のテーマを「焼き肉屋さん」に設定して、収録するとしましょう。
焼き肉屋さんであれば、まずレストランのフロア担当者にいろいろ注文する場面があります。このやりとりを録ったら面白そうです。何を注文したか。注文をとりにきた人はどんな声をしているか。どんなやり取りがなされるか。
料理がきたら、たとえば鉄板で焼き肉を焼く音を収録してみる。「ジューっ」という音はシズル感いっぱいでしょう。
また焼き上がるさいの模様を実況してみる。焼く前と後でのお肉の色の違いなどを描写してみる。
そしてお肉を食べてみます。どんな味がするでしょうか。食べるときどんな音がするでしょうか。熱さは? 香りは? 思いつくまま録音します。
サイドメニューをオーダーしてみます。お肉をサンチュに包むときのオト、いっしょに頼んだウーロン茶を飲むときのオト。あるいはレストランのガヤガヤした雰囲気。いろんなオトが発生しているはず。それらも合わせて収録します。
この一部始終を、テーブルの傍らにMacをおいて、QuickTime X またはGaragebandで録音します。
ブログとはちがった切り口による、楽しい音声ポッドキャストができるはずですよ。^^
終わりに
本エントリでは、ポッドキャストと、私自身のポッドキャストへの取り組み、ポッドキャスト配信をオススメする理由、そして具体的な番組の提案を行いました。
今後数回にわたって、ポッドキャスト制作をテーマに連載します。この連載を読めばナイスなポッドキャストが簡単に作れるようになります。ポッドキャストのムーブメントを盛り上げていきますよ!