2008年7月11日、日本でiPhone 3Gが発売されました。この日を境に世界の産業がさまざまに変わりました。文字通り革命が起こった日であります。
この前年、初代でiPhone が発売されたのですが、USだけであったため日本のファンは指をくわえてみているだけでした。本当に一部の熱心なファンが輸入して、いわば高価なiPodタッチとして使っていました。
そして2008年6月、iPhone 3G がソフトバンクからリリースされることがわかり、携帯電話業界やAppleファンに衝撃を与えました。「ついに日本に iPhone からでるのか!ソフトバンクか!」なかには iPhone 3Gはドコモからでるとと自信たっぷりに公然とのべていた識者もいたのですが、実際のところはソフトバンクでした。
iPhone 3Gはたしかに衝撃的だったのですが、それは冷ややかな意見もありました。なかにはiPhone 3GはAppleマニア及び一部のガジェット好き、デジモノ好きにだけ受け入れられるだろうと考える人もいました。
Appleファンの中にもiPhone 3Gはたいしたことがないとスルーを決め込む Mac ファンもいました。ケータイのほうが使い勝手がいいよというわけです。また通信会社がドコモではないことに失望した Mac ファンも少なからずいました。
そのような否定的な意見もありながら、iPhone 3Gは発売にあたり異様な盛り上がりを見せました。iPhone 3Gは予約ができなかったため、在庫が確実にあるであろうソフトバンク表参道に大量の購入希望者が押し寄せたのです。
私も iPhone 3G を求めて、ブログ「RINGO-SANCO」のふじりゅーさんと行列に並びました。1500名以上の購入希望者が列をなしたのです。Appleの幹部はこの行列を見て「盛り上がりすぎている」と述べたそうです。
iPhone 3G発売! ソフトバンク表参道には1000人以上が行列 日経トレンディネット
下記はその頃の私のブログエントリです。
7/11 7:00 AM、ソフトバンク表参道で会いましょう おかゆ MacBook
いまソフトバンク表参道の行列にいます おかゆ MacBook
iPhone 3G を携え、帰還しました おかゆ MacBook
7月11日、iPhone 3G 購入ルポ (ソフトバンク表参道) おかゆ MacBook
あの暑い日、行列に16時間並んだ末、iPhone 3G を入手したときのことを昨日のことのように覚えています・・・。
それから今日でちょうど5年目を迎えました。AppleのCEOスティーブ・ジョブズ氏は iPhone を「電話を再定義するもの」と述べましたが、iPhoneは業界にさまざまな変革をもたらしました。iPhoneは携帯電話業界だけではなく、PC業界、デジタルカメラ業界、オーディプレイヤー業界などに影響を及ぼしました。いまiPhoneを意識しない産業はないのではないかと言えるほどです。
電子辞書はiPhoneで。コンパクトカメラはiPhoneで。ゲームをするのはiPhoneで。レシピ本はiPhoneで。簡易カーナビはiPhoneで。
日本でのiPhone 3G発売後、この5年間はありとあらゆることがiPhone化されていった5年間であったといっても決して大げさではないと私は考えます。
2007年、Apple はiPhoneを Macworld で発表しましたが、それと会場で社名を「Apple Computer」から「Apple」に変更しました。「創業から30年。それは単なる始まりに過ぎない。」iPhoneはAppleが社運をかけた商品でした。そしてiPhoneこそが、Appleを世界で最も価値ある企業へと押し上げたのでした。
iPhone 誕生から6年。iPhone 3G発売から5年。これまで進化し続けてきたiPhoneはこれからどうなっていくのか。私たちの社会に巨大なインパクトをもたらし続けるのか。iOS 7 はどのような機能を備えているのか。iPhoneの行方を見逃すことができません。