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紙の書籍か電子書籍か (デジタル書籍時代とは)

紙の書籍か電子書籍か (デジタル書籍時代とは)

昨年2012年のAmazon.co.jpによる日本市場へのKindle投入は日本語の電子書籍ブームを加速しました。ますます多くの人たちが書籍をデジタルデータを通じて親しむようになっています。私もとくにKindleをたいへん重宝しており、月に8-10冊ぐらいは購入しています。ワンクリックで購入できるメリットは本当にありがたいです。

先日、とある会合で電子書籍は是か非かという話になりました。

出席者Aさんは「私はデジタルによるテキストは毎日かなりの分量を読む。しかし紙のテキストはいっさい読まない。そもそも紙の本という形態は優れているのだろうか? 重たいしページをめくるのは気を使う。分厚い本などはページの外側と内側で見方が異なる。もっと電子書籍を広めるべし」と述べ、電子書籍に対して肯定的な意見が出されました。

いっぽう出席者Bさんは「私は書籍をPDF化して、書棚にある本をごっそり捨て、だいぶ部屋が広くなった。さいきんは書籍をネットで買うと、直接自炊業者に転送し、PDFにして納品してもらっている。大変便利である」と述べながら、「今年始め、アート作品集を本屋で20冊買った。電子化しようかと思ったが、このまま紙の本のほうがパラパラめくったりするのが好都合である。Macのスポットライトを使うよりも、本を手元においておき、パラパラと手でスキャンするほうが効率的だ」と指摘しました。

出席者Cさんは「私も自炊をしているし、書籍のデジタル化のメリットは知っているつもり。しかし電子書籍は紙のレベルにまで達していないのではないか。人間には5感がある。本はデジタルテキストだけで成り立っているのではない。視覚、触覚、嗅覚などもまた本を読むという行為にかかわっているのではないか。そのような電子書籍は発展途上で、読んでも読了感が十分得られない気がする」という意見が出されました。

会合では、最終的には「デジタル化のメリットが勝り、大部分の書籍は電子出版されるものの、一部は、CDにたいするレコードのような位置づけとして、紙の本が残るだろう」という一応の結論を見ました。参加者はみなデジタルにどっぷりな方々ばかりでしたが、それでもなお電子書籍に対しては温度差があるようです。

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私自身Kindleの本屋、自炊したPDF本をたいへんありがたいと思っています。とりわけ写真などを多用した本、リファレンス本、旅行のガイドブックなどは電子化のメリットは大きいと思います。

また商業ベースの本ですと、夕刊紙、週刊誌のようなものは紙である必然性は薄く、スマートフォン、タブレットの方が向いていると思います。作り手の側もデジタルで作っているのですから、デジタルで出した方がロスが少なくてよろしい。

ただ書籍という点に着目すると、電子化はまだまだはじまったばかりで、点数が少ないという印象があります。新刊などはデジタル化前提で作っていると思いますが、古典は点数がでないでしょうから、デジタル化する労力を掛けられないようです。

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私が大学生の頃、イギリスのヴィクトリア朝時代の産業社会に関心がありました。その過程でイギリスの思想家ジョン・ラスキンを知り、いくつかの本を読んでみたことがあります。

私の通っていた一橋大学の図書館はそれなりに歴史があり、古い本も書庫もありました。そこでジョン・ラスキンの「ヴェネツィアの石」の原書を請求してみました。すると、分厚い大きな書籍が図書館の係から渡されました。しかも本は、袋とじになっている未読の本でした。かつて大学に在籍した先生が購入したのでしょう、「○○文庫」という区分がされていました。

それは80年から100年ほどまえの本でした。長いときを経て、この本を私が請求するにいたったのですが、私のようなつまらぬものが名著の袋を切っていいものか、逡巡したのを覚えています。

本には2種類あります。清涼飲料水のように、さっと飲めて、すかっとする本。気分がよくなります。もう1種類は難解だが、私たちの血となり肉となる本。本当の知が書かれた本は、ブックファーストやブックオフにはありません。それは大学の図書館にあります。

いつか大学生が卒業論文を書く際に参照する書籍がすべて電子本になるだろうとは思いますが、まだ遠い未来であるように思われます。大学の図書館の蔵書がすっかりデジタル化されてはじめてデジタル書籍時代といえるのだろうと私個人は考えています。

エクスパンシス

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